診療のしおり

1.漢方の診察方法について

漢方独特の診察法は望診、聞診、問診、切診の四つの診察法から成ります。

望診(眼で見る視診)
顔色や皮膚の色の他、舌診として舌の色や形、舌苔の状態を診る。
聞診(聴覚、嗅覚を用いた診察)
呼吸音や声の強弱を診る。
問診(現代の問診と同じ)
あらかじめ書いていただいた問診票に加えて、さらに様々な自覚的な訴えをお聞ききして病態や体質を判断する。
切診(体に触れる触診)
漢方独特の脈診や腹診が重視される。

脈診は、両手首、親指側の橈骨動脉に触れて、現代医学における脈拍数、緊張度、整あるいは不整の確認とともに、さらに細かく脈状を分類して漢方医学的診断に役立てます。腹診は日本漢方で発達した独特の診察方法で、腹部には様々な体質を反映する所見が現れるという考えに基づいています。仰向けに寝ていただき腹部の緊張状態、各部の拍動、抵抗や圧痛がないかを診てゆきます。
従って、耳鼻咽喉科疾患においても漢方医学的な診察を行う場合は、たとえ「耳づまり」や「めまい」など、一見お腹と関係がないのではと思われる部位の症状であっても、腹部の診察をすることがとても大切になってきます。耳鼻咽喉科受診でお腹の診察があるのかと、びっくりなさらないで下さい。

 

2.保険診療にあたり御留意いただきたいこと

健康保険証

受診時に健康保険証原本をお忘れの場合、あるいは保険証の有効期限が過ぎていた場合は、保険診療が行えず全額自費扱いになりますので御注意ください。受診当日に有効な保険証をお忘れの場合は、その月末までに受付に御持参いただけましたら、当院内で保険診療扱いとしての精算をお受けいただくことができます。なお保険証の記載文字や数字が摩擦や汚れで判読不明となっている場合も、有効な保険証としてお受けすることができませんので、御来院前に保険者に保険証再発行の手続きをお取りになって下さい。

明細書兼領収書

明細書兼領収書は、紛失された場合に再発行ができません。確定申告時の医療控除証明として必要になることがありますので、お捨てにならず大切に保管なさってください。明細書には、その日にお受けになった診療内容が項目別に記載されていますので、御不明の場合はお尋ね下さい。

院外処方箋

院外処方箋は、処方箋の有効期限をすぎた場合、また処方箋を紛失された場合ともに再発行ができません。
処方箋の有効期限は土日を含む4日以内です。必ずこの期間中に、処方箋を取り扱っている御希望の薬局に提出なさってお薬をおもらいください。
再度の処方箋発行を希望される場合は保険診療扱いとなりませんので、全額自費扱いの再受診が必要となります。
くれぐれも保管と有効期限には御注意下さい。